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くそ~、ひと足遅かったか。ルパンめ、まんまと盗みおって・・・!
いいえ、あの方は何も盗らなかったわ!わたしのために闘ってくださったんです!
いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました!あなたの心です!
!?・・・はい!
では、失礼します!
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いやイケメンかよ。
粋ってレベルじゃないよね。
今回はルパン三世屈指の名作!あの宮崎駿の初監督作品!!
誰がなんと言おうと譲らない!!!
最高傑作『カリオストロの城』!!!!
の!4DX版特別上映、感想&改めて思った考察レビューです♪
観る前から名作確定~🎵
— うしぞう🐮マイペース雑記ブロガー (@gyutyan1130) 2019年11月12日
「「「4DX‼️」」」
ちょっと心盗まれてきます😘#ルパン三世 #カリオストロの城 pic.twitter.com/F43FOWf8Lv
作品概要
『ルパン三世 カリオストロの城』は、モンキーパンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場版作品第2作、そして冒頭でも触れた通りジブリで有名な宮崎駿監督が手掛けた作品でもあります!
ちなみに公開時のキャッチコピーは
『前作をしのげないのなら、2作目を作る意味がない』
かなり強気だな。
有言実行してると思う!
ルパンの初映画としてマモーも有名ですが、泥棒と王女という王道ストーリーや、とっつぁんの名言も有名な作品ですよね(*´∀`*)
コメディはもちろんとしてアクション、設定、物語、さらにはちょっぴり甘酸っぱいような恋愛チックな要素も・・・ん~最高www
クラリス可愛い!キャラの魅力も満載!!
4DXっていうか劇場で見たいよね!
今回は『4DX版の特別上映』という名目での鑑賞でしたが・・・
そもそもコレ映画館で観たいやつです!!
ところで今作は既に、金曜ロードショーでの上映回数が16回にも及びます(笑)
で、散々名作名作って評価だけが独り歩きしてアニメの特番なんかでとっつぁんの名言ばっかりが取り上げられてしまい、この映画の良さが浸透していない気も。
やっぱり劇場の大画面と音響で見てこその『カリオストロの城』ですね・・・!もはや4Dがなくとも、時計塔の崩れる振動なんかが音と共に響いて座席にも伝わります!
カリオストロ公国の自然や古代ローマの遺跡など、監督通りジブリタッチの風景にも目を奪われます!!
大変です。心だけじゃなく目も盗まれてしまいました。
おすすめ度: | |
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4Dおすすめ度: | |
さらにそこに+αで4Dアクションでしょ?鬼に金棒過ぎるって。
序盤のカーチェイスから終盤の時計塔まで座席の揺れはスゴかった・・・!
今更ながらちょっと考察
実は今作、初公開は1979年だから・・・もう40年も経ってるって衝撃!
でも作品を初めて見たときの感動や思いって少なからず風化してしまうものです。
ぶっちゃけ金曜ロードショーで何回やってようとも、毎回真面目に真剣に、約2時間をじっくり鑑賞するなんて人は熱心なファンの方くらいですよね。
私も大体ながら見。そのため余計にながら見が絶対できない映画館だからこそ、真剣にもう一度作品に触れることができた気がします!正直結構内容忘れてた。
ルパンの矛盾とクラリスの願い
やっぱり作品を通して最も気になるポイントは、ルパンはクラリスを伯爵から助け出すために盗もうと(誘拐)したにもかかわらず、ラストシーンではクラリスを連れ出すことはしなかったという点。
でも結論から言ってしまうと、とっつぁんの名言こそがこの疑問に対する答えなのかもしれません。
ルパンの目的
まず、物語の冒頭からルパンには特に目的がありませんでした。
偶然追手から逃れる最中のクラリスと出会ったことからこのお話は始まります。
ルパンは以前にもカリオストロ公国の『ゴート札』という偽札を獲物にしていたようですが、今回のルパンにはそんなつもりは全くありませんでした。

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実際にお宝が存在することが分かるのはかなりの終盤。つまりそこに至るまで、ルパンの原動力ともなったカリオストロのお宝はクラリス自身ということになります。
不遇な環境に置かれ、望まぬ結婚をさせられそうになっているクラリスという少女を盗むことが物語の目的となっていました。
それならなんで・・・?
最後にはお宝が自ら盗まれてほしいと願ったにもかかわらず、何故その申し出を断ったのか。クラリスを盗んでおいて『どうする』つもりだったんでしょうか・・・?
クラリスの幸せ
カリオストロ公国は偽札の密造で栄えていたような国です。
もちろんまだ若い王女であるクラリスには何の責任もありませんが、たとえ悪い伯爵が死んで権力が移ったとしても、国の印象はそう変わりません。
両親を亡くし、世論にも煽られそうな国家に残された唯一の生き残りであるクラリスは一人で幸せになれるんだろうか・・・なんて思ったり。
クラリスは泥棒も覚えるから連れて行ってとルパンに頼みましたが、ルパンはそれを拒絶しました。せっかく暗い影から日の下に出れたのだからまた戻ることはないと。
当然ルパンは優しさで言っているわけですが、クラリスからすると少し酷な気もしてしまうんですよね。
ルパン自身が昔カリオストロ城に忍び込んだときのように、若さ故に突っ走ってしまっていた時期の自分の姿をクラリスに重ねてしまったのかもしれません。
大切な存在だからこそなんだろうな。
見れば分かるけどルパンも好きだったはずだから余計にツライ(-_-;)
とっつぁんによる幕引き
と、いうモヤモヤをスッキリさせてくれるシーンこそがとっつぁんの名台詞!
結局のところ、ルパンはクラリスの『身』だけを盗むつもりで、実際それには成功したけどうっかり『心』まで盗んでしまいました。
その結果、ルパンとしてはクラリスの申し出は予期せぬことに。
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けどさぁ~惚れるよね~www
だって好きでもないおっさんと結婚させられるのが決まってるときに、優しいおじさまが命を助けてくれてしかも励ましてくれるなんてさ・・・
落ちるよねwww
切なさやもどかしさ、ロマンたっぷりな設定なのに少しモヤついてしまう結末、その全ては結局『泥棒が盗んだ(悪い)せい』で締めくくられるんです。
どんなに良いおじさまで優しくとも、『泥棒』である限りは絶対悪でなければならない感じがなんともやるせないんですよね・・・
優しいルパンはお好きです?
ここまで読んでいただけたらルパンの『優しさ』がかなり伝わったかと思います。
でもそれこそが大きな違和感でもあります。カリオストロのルパンは優し過ぎる。
原作者のモンキー・パンチは、試写会で見た後の取材で「これは僕のルパンじゃない」って言ったんですね。「僕には描けない、優しさに包まれた、宮崎さんの作品としてとてもいい作品だ」って。
出典: ルパン三世 カリオストロの城 - Wikipedia
原作者がこう言っていることが何より裏付けになります。
ルパンは別に良い人ではないんですよ。自分の利益のために行動する泥棒なので。
その利益のうちに、今回はたまたまクラリスの存在があったというだけ。
そうでなければ目的もない泥棒が人助け・・・なんて作品の趣旨としては少しばかりおかしい感じもしませんか?
宮崎駿の力か・・・
優しく描かれたルパンが大衆受けしたからこそ、カリオストロがここまで名作と呼ばれるようになったのかもしれませんね。
近年の声優交代後のルパンも、無意味な人助けをするエピソードが多々見られ、時代なのかなぁ~wなんて思っちゃいますね(笑)
泥棒なのに泥棒するだけじゃ作品にされない不思議。
まとめ:名作ってレベルじゃねぇぞ!!ルパン三世【カリオストロの城】4DX版感想&考察!!
そういえば特典でこんなのもらいました。
特別上映だと何かしら特典があるのも嬉しいところですね♪
今回の特別上映も、来月に控えたルパン三世完全新作&シリーズ初のフル3DCG作品『ルパン三世 THE FIRST 』のお膳立て(笑)
そろそろ優しくないルパンも見たいけどな・・・(笑)
ありがとうございました!